ハンドルバーについて
この記事では、BMXのハンドルバーの細かい点と、ライディングへの影響を載せています。
ピース /pc
BMXのハンドルでよく使用されるのは、2ピース(2pc)、4ピース(4pc)、8ピース(8pc)のバーです。
”ピース”って何?
ピースは、ハンドルを構成するパイプの数です。パズルのピースと同じ意味のpieceです。
2ピースのバーなら、2つのパイプで溶接されており、4ピースなら4つ、8ピースなら8つ、ということです。
2pc
4pc
8pc
ピースの数が違うと、どう変わる?
ピースが多いほうが複雑な形状にできるため、スペースが生まれます。
8ピースにもなると、ステム付近のスペースがかなり広くなっていますね。
仮に2ピースでこの形にパイプを変形させると、強度的に無理が出てしまうのかな?というのが個人的な考えです。
強度の問題でいうと、2ピースよりも4ピースの方が頑丈だと言われています。
8ピースのバーがストリートで使われることはほとんどありません。
クロスバー / cross bar
クロスバーはこの部分です。
全体で見ると、クロスバーだけパイプが少し細い場合もあります。
フラットでフロントトリックをやる場合、クロスバーが低い方が跨ぎやすくなります。
リアトリックにはほとんど影響がありません。
アップスウィープ / up sweep
グリップ部分の角度です。
フラット用のバーも、ストリート用のバーも、アップスイープは2°~3°の物が多いです。
詳しくは分かりませんが、手首や肘の骨格・筋肉の問題で、少し角度を付けておいた方がハンドルバーを握りやすいんだと思います。
バックスウィープ / back sweep
バックスイープは、後ろに傾いている角度を表します。
基本的には、バックスイープが少しついている方が、手首への負担が減ります。
握り心地も変わるので色々試してみると良いと思います。
フラットでは、ハンドルバーを180°回転させた状態でトリックをすることも多いので、フラットランド向けのハンドルバーはバックスイープが小さいものが多い傾向にあります。
高さ / height, rise
ハンドルバーの高さも、乗り心地に大きく影響します。
低いものは7.0inch(約17.8cm)から、高いものは10.0inch(25.4cm)と、
かなりバリエーションが豊富です。
標準は8.0inch~9.0inchくらいの間です。
高さに関しては、ヘッドスペーサーを追加することで多少の調整はできます。
トリックへの影響
僕はほとんどフロントトリックをやらないので、リアトリックについて話します。
リアトリックでは、ハンドルバーの高さが高い方がタービンやメガスピンがやりやすい印象です。
フロントを下げた方が安定しやすいからだと思います。
逆に、バックヤードグライドはやりにくいように感じます。
おそらくグリップ部分からフロントホイールの距離が離れることで、重さによるブレが大きくなるからだと思います。
とは言っても、「この技ができなくなる」というわけではないので、好みの問題だと割り切っています。
フロントトリックについてはわかりませんが、想像だとハンドルバーが高い方が上半身を前かがみにし過ぎなくて良くなる(コントロールしやすくなる)のでは?と思っています。
ハンドルバーが低い方が跨ぎやすそうですが、その点はクロスバーが低いものを選べば大丈夫そうですね。
フロントライダーの方の意見も聞いてみたいところです。
幅 / wide, width
29inch(73.7cm)~30inch(76.2cm)くらいのものが多いです。
ハンドルバーは自分で切ることができるので、幅はそこまで気にしなくてもいいかと思います。
切る場合は、鉄ノコを使ってガリガリ切っていくか、パイプカッターという専用の工具を使って切ります。
両方やりましたが、パイプカッターで切った方が楽です。
安いパイプカッターだと刃が負けてしまうので、2,000円~3,000円くらいのものをおすすめします。
幅は、左右1cmずつ切るだけでもかなり乗り心地が変わります。
一気に数cm切るよりは、面倒でも少しずつ調整した方がいいと思います。
トリックへの影響
幅が広い方が、タービン系のトリックはやりやすいです。
幅が狭い方が、ラードヤード、バックヤード、バックヤードからのバリアルなどはやりやすいと思います。
重さ / weight
700~1,000gくらいのものが多いです。
100g軽くなるだけで体感できると思うので、重いハンドルバーを使っている場合は、これを変えるだけでも結構軽量化できそうですね。
ハンドルバーの選び方
自分がどう乗りたいか、というスタイルによって選び方が変わります。
目指している方向に近い先輩ライダーなどが居れば、その人に聞いてみるといいと思います。
リアトリック中心でやるなら、
タービン、スピン系を多く使う→高さは高め、幅も広め
ラードヤード、バックヤード、バリアル系がメイン→高さは低め、幅は狭め
という感じがいいんじゃないかと思います。
僕はどっちもやりたいので迷いましたが、高め・広め のバーにしました。
今(2020年9月現在)は、S&Mというストリート向けメーカーのハンドルバーを使っています。
結構前(10年位前?)に、フラットライダーの間で「ストリートのでかいバーが乗りやすい。かっこいい。」という流行りが出たことがありました。
タービンとかバニーホップテールウィップとか、そういう、”ハンドルバーでチャリ全体を振り回す”タイプのトリックがベーシックになってきたからだろうなと感じています。
壊れ方
ハンドルバーは、意外と折れたり曲がったりします。笑
僕も実際、完成車のハンドルバーを曲げたことがあります。
バーが思い切り折れてしまう、というのは、ストリートトリックやディケードなどの衝撃が強いトリックじゃないとなかなか無さそうですね。あとはヒッチハイカーのバーフリップとか…。
最後に
ハンドルバーはBMXの顔とも言える部分で、形や色が変わるとかなり印象が変わります。
乗りやすさも重要ですが、最終的には”かっこよさ”で選んでしまうのもいいと思います。