BMXを始める時に揃えておきたい物
※2023年8月8日 一部更新
BMXを楽しむにあたって、空気入れや工具など、車体以外にも必要な物があります。
逆に、「これは無くてもいいかな」という物もあります。
僕自身の経験をもとに、必要なものと必要ではないものを紹介します。
ちなみに、動画でも紹介しているので、動画の方がいい人はこちらを見てください。
↓
必要なもの
ライト(公道を走る場合)
ライトを点灯せず夜間に走行すると、道路交通法に違反します。
最近は取り締まりも厳しいので、警察に止められることもあります。
明るさや光の色についての細かい規定もあるようですが、そのへんは細かすぎるので、この記事では割愛します。
ちなみに、白系の光のライトは前用、赤系の光のライトは後用、と決まっています。(基本的には。)
これは、車などから見たときに、”どっち向きに進んでいるか”を分かりやすくするためです。
おすすめの形状
BMXの練習ではライトは邪魔になるので、たいてい外します。
なので、脱着が楽なライトがいいです。
ゴムのバンドになっているようなタイプを使う人が多いですね。
電池式か、充電式か
電池を交換するタイプや、USBケーブルなどで充電するタイプがあります。
これは好みによりますね。
僕は両方使ってみて、”電池式”がいいと思いました。
電池が切れたときにコンビニですぐ買えるからです。
充電式のライトは、外出先で充電が切れてしまうと、また充電するまで使えないんですよね。
毎日のように充電するのも面倒なので、電池式にしました。
乾電池式
充電式
USB充電式のライト。僕としては、いちいち充電を待たないといけないのが面倒で、使わなくなりました。
まめな人にとっては気にならないかも。
モバイルバッテリーを持ち歩いているなら、さらに安心ですね。
↑knog(ノグ)のライトは人気で、このメーカーのライトを使っているライダーは多いです。
品質も良くておすすめです。
ソーラー充電タイプ
↑電池のいらないソーラー充電タイプというのもあります。
これは数回使っただけで、失くしてしまいました(笑)
↑この商品は、ソーラー充電してモバイルバッテリーとしても使えるようです。
普通にUSBからの充電もできるようですね。
カギ(バイクロック)
BMXは安い物ではないので、カギをつけておいた方が安心です。
BMXは軽くて小さいので、車に簡単に積めるため盗まれやすいです。
なので、自転車を柱やガードレールなどにカギで繋いでおくと安全です。
(こういう止め方は”アースロック”と呼ばれます。)
柱などにつなぐために、ある程度長いカギを用意した方が便利です。
ワイヤータイプ
おなじみのワイヤータイプ。太さが様々。
細いほど簡単に切られてしまいますが、太くても切ろうと思えば専用の工具で簡単に切れるようです。
ただ、太いものを使用していれば”狙われづらくなる”ので、それだけでも効果的かと。
○良い点:柱などに繋ぎやすい
×気になる点:比較的切られやすい
↑ある程度太いほうが、盗難されにくいです。
最近は指紋認証で解除できるカギもあるようですね。
チェーンタイプ
こちらも結構見かける鎖(チェーン)のタイプ。
チェーンのまわりが布で覆われているのが一般的です。
(布が巻いてある方が切断しにくいそうです。)
ワイヤーより強そうなイメージですが、切断のプロに掛かれば大差は無いようです。
○良い点:柱などに繋ぎやすい
×気になる点:少し重い
U字タイプ
U字タイプはワイヤー,チェーンタイプよりも頑丈なものが多いです。
(価格・材質・太さによる。)
ただ、U字タイプは他のタイプに比べて柱と繋ぎにくいです。
○良い点:比較的、丈夫
×気になる点:柔軟性がなく短いタイプが多いので、柱などに繋ぎにくい
スチールリンクタイプ
メーカーによって多少違いますが、ワイヤーの周りをスチール製のリンク(輪っか)で覆ったりして、切断しにくいカギです。
柔軟性を持ちながらも頑丈な作りです。
○良い点:かなり切られにくい
×気になる点:重い
多関節タイプ(プレートタイプ)
金属の板を何枚も繋げ、コンパクトに畳めるようになっているタイプ。
U字ロック同様、安物でなければかなり破壊されにくいです。
○良い点:切られにくい・コンパクトになる
×気になる点:重い
実際に今使っているカギ
↑僕が今使っているチェーンタイプのカギです。(布で覆われている)
色んな種類のカギを使いましたが、これに落ち着きました。
- 柔軟性があり使いやすい
- チェーンタイプの中では軽量なほう
- 持ち運びやすい
- ナンバー式なのでカギが不要
- ある程度切られにくい
- 比較的安価
このあたりのバランスが良かったため、こちらを買いました。
↑商品は違いますが、同じようなカギ。
選び方
”切れないカギ”は基本的には無いので、
”狙われにくくする”というのを目的にするといいです。
盗む立場の人間が見た時に、「このカギを壊すのは時間がかかるから、盗むなら他のを狙おう。」と思ってくれればいいわけです。
個人的な感覚で言うと、3000円以上の鍵は、比較的安全だと思います。
スニーカー(スケシュー)
”BMX用の靴”というのはほとんどありません。
(VANSなどからBMX用のシューズが出ていたりしますが、フラットランド用ではなく、大体BMXストリート用です。)
たいていは、みんなスケートボード用の靴を履いています。(「スケシュー」と呼ばれます。)
BMXライダーによく履かれている代表的なメーカーは、このあたり。
↓
- VANS(ヴァンズ)
- DC(ディーシー)
- es(エス)
- emerica(エメリカ)
- etnies(エトニーズ)
- LAKAI(ラカイ)
- NIKE(ナイキ)
- PUMA(プーマ)
- adidas(アディダス)
「とりあえず、失敗しにくいおすすめはある?」と聞かれたら、
僕は、”VANS – HALF CAB(ハーフキャブ)”をおすすめします。
もういろんな靴を20足以上履いて試してきましたが、価格と質のバランスを考えて、これはおすすめです。
足の幅が広い人や、甲が高い人でも比較的履きやすいと思います。
”HALF CAB PRO”という上位グレードの物もあります。そっちの方が細かいところの耐久性が高いですが、その分金額も高いです。
個人的には”HALF CAB”で充分かなと思います。
HALF CAB(ハーフキャブ)はABC-MARTで売っていることもあるので、比較的入手しやすいですね。
価格は10,000円くらいです。
5000円前後のものだと、「VANS – RISER(ライザー)」や「VANS – SURFACE(サーフェイス)」あたりもおすすめです。
細かいシューズの選び方と、履いてきたシューズのレビューは、別の記事に書きました。
参考にしてみてください。
↓
空気入れ(ポンプ)
空気入れは必須です。
アメリカンバルブ(米式)・フレンチバルブ(仏式)対応の、3,000~4,000円以上の物がおすすめです。
空気入れには大きく分けて3種類あります。
- 据え置き型のフロアーポンプ
(一般的な空気入れ) - 携帯型の小型ポンプ
- 電動のポンプ
この3種類です。
他にもカートリッジ式の空気入れもありますが、メインはこの3種類です。
携帯型のものは持ち運びに便利ですが、空気を入れるのがめちゃくちゃ大変です。
フロアーポンプか、電動のポンプがおすすめです。
フロアーポンプも、安いもの(3000円未満)は空気を入れるのが大変です。
店員さんにも相談しましたが、3000円以上の物にした方がいいです。(できれば4000円以上)
BMX(フラット)のタイヤは8気圧くらい入れる場合もあります。(人により好みの気圧が違う)
自転車にしてはかなり高い気圧です。
安いポンプだと空気を入れる時に本体がしなってしまい、力がうまく伝わらず、高い気圧を入れるのがめちゃくちゃ大変です。
僕は、フロアーポンプ・携帯型ポンプ・電動ポンプの3つを持っていますが、携帯型ポンプはほぼ使っていません。
LEZYNEの7000円くらいする高い携帯型ポンプを買いましたが、それでも高い気圧を入れるのはかなりきついです…。
ちなみに、知り合いのロードレーサの話では、1万円を超えるLEZYNEのフロアーポンプはめちゃくちゃ楽に空気が入るそうです。
お金に余裕のある方は、試してみても良いのでは?↓
工具
六角棒スパナ(アーレンキー/六角レンチ)
ライダーの間では「六角レンチ」と呼ばれることが多いです。
自転車には主に、プラスネジではなく六角ネジが使われます。六角レンチは必須です。
僕が主に使うサイズは、8mm・6mm・5mm・3mmです。
8mm(もしくは6mm) → クランク
6mm → ステム、シート
5mm → シートクランプ、(ブレーキシュー)
3mm → バーエンド
という感じです。
つけているパーツによって多少サイズは変わります。
とりあえず、2〜8mmくらいまで揃っているセットを買えばいいと思います。
100円ショップで売っている物から、何千円もする物もあります。
個人的な見解ですが、安すぎると削れやすいので、できれば1000円以上のものがいいです。
↑始めたばかりの頃、たしか600円くらいで買った六角レンチ。
↑今使っている六角レンチ。9mm,10mmは使わないので外してあります。
色でサイズが分かれていると、「普段使っているのはどの色か」という風に判断しやすいので便利です。
インチ規格の六角レンチは買わないようにしましょう。
六角レンチには、インチ(inch)規格とミリ(mm)規格があります。
「サイズはピッタリじゃないけど一応回せるから」
と思ってインチ規格のものを使ってしまうと、ネジ山がナメてダメになってしまう可能性があります。
ミリ規格の物を選びましょう。
六角レンチはL字型の物が一般的です。
L字の長い方の先端がボールポイントと呼ばれる丸い形状になっている事が多いです。
ボールポイントを使うと30度程度の角度なら六角ねじを回す事ができ、便利です。
(ボールポイント側で力を入れて回すのは難しいです。)
↑こういうのがおすすめです。
折り畳めるタイプの六角レンチも便利です。
力をかける作業には不向きですが、ちょっとした締め直しなどはできます。
荷物を増やしたくない時でも、これ1つ持って出かけると安心です。
2mm〜8mmまで揃っていてちょうどいい物を愛用しています。
スパナ
スパナに関しては、車体によって使われているナットのサイズが結構違うので、自分の車体に合ったものを確認してから買うのが良いと思います。
僕は19mm~23mmあたりを使う事が多いです。
これもセット品を買わずに、使うサイズを単体で買った方が無駄にならないです。
写真の上側が普通のスパナ。下側が薄型のスパナです。
ホイール周りのメンテナンスをするときは、厚みがあるスパナだと工具が入らなかったりするので、薄い方が便利です。
下の写真のような、サイズが自在なタイプのモンキーレンチは「必要無いかな」と思っています。
僕はもう数年使っていません。
もし用意するなら小型のモンキーレンチが一つあれば充分だと思います。
トルクレンチ
BMXのペグの中のナットを締めたり緩めたりする時に使います。
これが無いとペグやホイールのメンテナンスができないので、必須アイテムです。
注意したいのは、「セットの物を買わなくていい」ということです。
セットのを買っても、ほとんど無駄になります。
BMX(フラット)で使うのは、ほとんど15mmか17mmです。まれに14mmもあります。
左から順番に、ソケット(ディープソケット)、エクステンション、トルクレンチといいます。
この3つがあれば大丈夫です。
ソケットはディープソケットという、深さのあるものでないと、シャフトが邪魔になってナットに届かないことがあります。
↑こういう浅いタイプだと締められないことがあるので注意
深いタイプを選びましょう。
エクステンションは、ペグの中のナットに届かせるために必要です。
エクステンションの長さは色々種類がありますが、BMXのペグは100〜115mmくらいです。
ディープソケットの長さも含めると、10cm以上のものを選べばまず大丈夫かと思います。
トルクレンチは高性能なものだと単体で1万円以上になります…。
ただ、BMXで普段使う分には3000円前後のもので十分です。
ラチェット式の方が締めたり緩めたりするのが比較的簡単ですが、ラチェット式でなくても大丈夫です。
あると便利なもの
輪行袋
電車で移動するには、輪行袋(りんこうぶくろ/輪行バッグ)が必要です。
BMX専用の物が売っています。
ストリート用、フラット用という風には分かれていません。
ロードバイクなどの大きな自転車を電車に乗せる場合は、分解して袋に入れ流のが普通ですが、BMXは分解せずそのまま入れるタイプがほとんどです。
鉄道会社によって、改札内へ入れる荷物の大きさの制限も変わるようです。何度か改札で止められたことがありました。
(「行きは通れたのに帰りで止められるのはおかしい」と言って通らせてもらいましたが😅)
鉄道会社のホームページなどを見て、何cmまで大丈夫かを確認しておくと安心ですね。
分解しないとダメそうな場合は、ホイール等を外す必要がありそうです。
個人的に輪行袋でおすすめなのは、TIOGAの輪行袋です。かなり小さく折り畳めて、ファスナーで閉じられるので取り扱いが楽です。
必要ないもの・必須ではないもの
用意しなくてもいい物や、必須ではないものを紹介します。
プロテクター
「ヘルメットとか、肘や膝のプロテクターは必要かな?」と思う人もいると思いますが、フラットランドでは必須ではありません。
ただし、僕はプロテクターをおすすめしています。
以前は「要らない」と言っていましたが、2022年11月に膝の骨折をし、手術をし、半年以上経った今でも元の状態まで回復できていないため、「プロテクターはつけたほうがよさそうだな」と考えています。
とはいえ、ケガをする確率というのはそこまで高くないので、「できればつけたほうがいい」くらいです。
専用ウェア
”BMX専用のウェア”というのは無いです。
(フラットランド以外はわかりません。)
ただ、パンツなどのボトムスはストレッチ性がある方が動きやすいです。
全然ストレッチが効かないと、膝を曲げてバランスを取るような動きがやりにくくなります。
トップスはオーバーサイズ過ぎると、服がハンドルに引っかかって転びそうになったりします。
工具セット
一式揃っている工具セットのようなものは必要ないです。
必要なものだけ揃えれば良いと思います。
スタンド
自転車に取り付けるタイプのスタンドは要りません。トリックの邪魔になります。
2万円くらいのBMXもどきの車体には、スタンドが最初から取り付けられていることがあります。
まとめ
とりあえず最初はこの辺りを揃えておけば安心です。
- ライト
- カギ
- スニーカー
- 六角アーレンキー
- トルクレンチ
- 空気入れ
という感じです。
スパナは、ホイールまわりのメンテナンスを自分でやるようになってから用意すればいいと思います。
2~3万円くらいはかかりそうですが、スニーカー以外は消耗品ではないので一度買ってしまえば長く使えるはずです!
その他、グリース・チェーンカッター・レンチ…などなど、後から必要になるものもありますが、とりあえずはここで紹介したものがあれば大丈夫だと思います。